再生可能人間

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3回目の転生。
私は地獄の番人…の息子(鬼釭)になった。
地獄も差程2回目の世界と変わらないような感じだ。……少し赤いけど
賑やかな商店街や高層ビルに住宅街…。
なんか違和感ある。
それと、またもや日本だ。
いや、地獄だから日本では無いけど、日本で語り継がれてるって言うか、日本でできた伝承って言うか…。
まぁ、日本にゆかりがあるって事だな。うんうん。
「鬼釭~!そろそろ行くわよ~!」
「はーい!今行く!」
そうそう今日は地獄の8番地から天国まで観光だ。地獄と天国は相反するって偏見あるけど、実際そうでも無い。ただ違う国ってだけでみんなのことあんまり知らないだけ。天国に行くと暖かく迎えてくれるし、仏観光もできる。
鬼パシャを使って写真を撮ると一生の宝物だ。
私…鬼釭と呼ぶが、鬼釭は天国に行くとまず、腹ごしらえに『天国から生き返るほどの美味さ!』の“天生”蕎麦を食べた。もちもち食感で本当に美味しかった。
その次は三途の川と天国の人々、天使を見てきた。天使は輝いていて、人々も天使の役に立とうと死んでもなお働いている姿に感激した。
「地獄では挨拶してくれるだけ良いのに!75死でも治安良い方なのに!こっちはすごいね!」
「ふふ。鬼釭もあんなに優しくなって、将来天使になっても良いのよ。」
「そうだな。鬼釭は優しいからな。手加減してあげそうだ。」
「もうっ鬼釭はママとパパの跡を継ぐよ!鉛を作るんだ!手加減なんかしないもん!」
天国と地獄では殆ど環境違くてびっくりした。
でも、天使と鬼は優しくて暖かくておなじなんだと思った。
次の瞬間!
ゴゴゴゴ……
と大きな揺れがあった。鬼釭達は近くの天使、人、観光客用避難経路があったのでそこを使った。
もしかして。鬼釭はきずいた。この転生はどんどん未来に行くわけじゃない。
1回めは1010年
2回のは2023年
3回めは……2011年。
3・11。『東日本大震災』
鬼釭の真下は宮城県
揺れが大きくて動けない。瓦礫が落ちてきて、鬼釭の頭に当たった。
「う゛っ!」
ゴォンッ
鈍い音が響く。
「ぐぅっ!」
鬼釭は膝から崩れた。
そして、目を動かして周りを確認しようとした。
鬼釭は何かを握っていた。それは“両親の2つの手だった。”
「うぁぁっ!」
鬼釭は両親が死んでしまったことを悟った。
鬼釭は孤独の中、頭痛に耐えられず東日本大震災で死んでしまった。

5/27/2024, 12:16:40 PM