今日もあなたはいない。この世界のどこを探してもあなたはいない。ついこの間まで一緒にいたのに。私はうつろな瞳で窓の外を見た。そこには私の心を慰めるかのように鮮やかな紅葉が広がっていた。当然、そんなものでは癒されるはずなどないのだけれど。私はあなたの手首を強く抱きしめた。今日こそ埋葬しなきゃなとうっすら思いつつ、死体に近寄る。そして、おそらく最後の接吻を交わした。かつて自分が殺した恋人に。
zene
11/4/2024, 12:15:50 PM