詠み人知らず

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昔からプレゼント交換というイベントが苦手だ。
忘年会などでビンゴの景品がわりに各々がプレゼントを用意するパターンや、単純に持ち寄ったプレゼントを円になって回すパターンなどがあるがどのパターンでもプレゼント交換と言われると少しその会へのモチベーションが下がる。

まず、プレゼントを選ぶ時、会の参加者を思い浮かべて、あの人はこれもらったら嬉しいだろうな、だけど、あの人の元に回ったら…などと考えるとどうにも選びにくい。もし職場などで上司などが参加している場合はもう最悪だ。結局無難で面白味に欠けるものを選ぶことになる。更に大体の場合が「1000円程度」という様な曖昧な値段設定になる。そして、検索をかければすぐに値段がわかるこの時代。買ってきた物が1000円を超えていないと相手の心象が良くない気がするし、1000円を超えすぎてもなんだかズルした気分になる。(これはきっと昔の遠足のお菓子は500円以内!のせい)
会が始まってプレゼントを選ぶのも難しい。回して強制的に手元にくるパターンはよいが、ビンゴの後などに並べられてるプレゼントの中から選ぶのも大変だ。流行り物に疎い私は紙袋などで中身を想像することが難しい。お前はそれはいらないだろ!紙袋見れば想像できるだろ!と空気が読めないヤツになってしまわない様に、悩まされる。
そして、最後の問題はプレゼントをその場で開けた後だ。まず、そのプレゼントは真面目に考えてくれたものか、笑いを提供するために選んだものかを判断しなくてはならない。リアクションも嘘くさくなく嬉しさを表現しなくては…なんてハードルが高いのだろう。

本来、プレゼントというものは渡す相手を思い浮かべてあの人ならこんなものが嬉しいかな、最近こんな事を言っていたなと考えながら選ぶのが楽しみの一つだと思うし、受け取る側も私のために時間を使って選んできてくれたという気持ちこそが嬉しさを倍増させるものだと思う。プレゼント交換に出くわすたびに、プレゼントは物だけではなく気持ちや時間をこめてプレゼントしたいと思ってしまう。

12/23/2024, 9:58:56 PM