やなまか

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身体が上がっていかないように肩を抱き締められた。
私は彼の胴にしがみつく。優しい温かさと汗で濡れる肌が、どこかに行ってしまいそうな感覚を現実に引き留める。
匂いがして激しい動きに今までの思い出がフラッシュバックする。ここはただの経由地なんだと思ったら期待が止まらない。
お互いがお互いを離さぬように強く抱く。
言葉さえも無くなって求め続ける獣となり下がった。あまりの波に声をあげるとただ静かに名前を呼ばれて意識が飛んでいく。
こんな日になんて滑稽なんだろう。

12/24/2023, 10:28:08 PM