お題 「手ぶくろ」
注意
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体とは関係ありません。
物語 ▼
「……寒くないの、?」
いつも無口な彼が、そう聞いてきた。
ただの商店街の道、
寒空の下、
いつもの如く、私が無理矢理連れ出したデート。
「…へぇッ、?」
思わず変な声が出てしまった。
「………それ、」
彼は私の手を指差していた、
寒さで、少し赤くなっている手、
「…ッあ、別に…だいじょーぶだよ、?」
私が笑ってそう答えると、
「……ほら、手、冷たいじゃん、」
彼はそう言うと、何の躊躇いもなく、
私の手を握る。
「……ぁ、え、えと、」
突然の恋愛ハプニングにどぎまぎしていると、彼が鞄をごそごそ、とする。
「……これ、」
彼が出したのは、新品でふわふわ、可愛いミントグリーンの手ぶくろ。
「…遅れたけど、クリスマスプレゼントね、」
彼は照れくさそうにそっぽを向いている。
「あ、ありがとう……、」
ああ、顔が熱い。
手ぶくろは私に似合ってるだろうか、
いや、似合っているだろう。
手ぶくろの温もりより、
彼に握られた手の温もりが、
とても、とても、
暖かかった。
ーーあとがき。
手ぶくろ、って、語呂が良いですよね、(?)
ごほん、それは置いといて、
…いや、話す事がありませんね……、
…ここまで読んでくれてありがとうございます。
私のクリスマスプレゼントは、自分自身にオルゴールを買ってプレゼントしました。
皆サマ、良い一日を、
ーー
12/27/2024, 11:06:26 AM