夜歌

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 思いを伝えるために時間をかけて手紙を送っていた時代は、別に遥か昔の話じゃない。だのに、今やメッセージは電子に乗り、ほとんどリアルタイムに届く。今日も気が付けば大量の通知数。しかし、どれもが取るに足りない内容だ。労力を割かないお手軽さは、そのまま人間関係に反映されている。
 だから、本気になったほうが負けだったのだ。通知の波なんて今更慣れきっているのに、その中に目当てのものが紛れてやしないかと、指は諦め悪く画面をスクロール。そして、ありもしない期待に裏切られた後、通知欄の確認だけで終わる日々の繰り返し。
 だって、アプリを開いたら数字の付いていないトーク画面を見ることになる。手紙と違って届かないことを誰のせいにも出来ないなんて、この行き場のない気持ちはどこで消化すれば良いのだろう。


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開けないLINE

9/2/2023, 9:27:37 AM