雑穀白米雑炊療養

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とても長い間兄を待っている。僕の直ぐ側の兄は肉を失って久しい。
僕と兄には親がいなかった。はじめからいなかったわけではないが流行病で早くに死んだと兄が言っていた。僕と兄はそれでもなんとか暮らしていた。そんな中、ある日僕は誘拐された。すぐには殺されず、おそらくかなり長い間玩具にされた上で、僕の行動の何かが気に入らなかったのか殺され、どこかもわからない場所に捨てられた。最初は帰ろうとして藻掻いていたがどうにもそこから動けず、暫くすると藻掻くのもやめてしまった。それからずいぶんたって兄が僕のいる場所に来た。兄は僕を見つけた。相当必死に探したのだろう、兄はやっと見つけたと言って泣き崩れた。身寄りのない身の上でどこに行ったかもわからないものを探し続けることはとても難しかっただろうに、それでも僕を見つけてくれた。僕はやっと兄と同じところに帰れると思った。兄は僕のずいぶん風化した骨をかき集めて抱え込んだまま、何日もそこから動かなかった。そして兄は僕の骨を抱えたまま半ば自殺のような形で死んだ。兄が僕から離れてしまった。
それからずっと僕は兄とまた会えるのを待っている。

4/8/2024, 2:05:17 PM