緋夜莉

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「あ、流れ星!!」
「そうだねぇ、何お願いする?」

静かな夜に響いた親子の会話に、空を見上げる。

「…美麗はさ、流れ星に何お願いする?」
「何、急に」

澄んだ瞳が私を捉える。

「…健康に楽器演奏できますように」
「へぇ、コンクールで賞獲れますように、とかじゃないんだ」
「流れ星にお願いして獲った賞は、自分の実力じゃないから」
「…」
「ぼうっとしてないで、早く帰るわよ」

流れ星にお願いして獲った賞は、自分の実力じゃない。

4/25/2024, 10:50:52 AM