『冬になったら』
君なら何を想う?
私はね…
40を過ぎても尚、雪国育ちのくせに
雪が降るのが楽しみなの
でも、大抵の?9割以上の大人は
除雪という重労働の始まりだから嫌な顔するよ
でもね、それでもね
真っ白な世界に私は毎年魅了される
誰も歩いていない、あの一歩を踏み出す
足に伝わる感触
大人になってする人は、
恐らく私以外いないと思うんだけど…
いーっぱい積もったモフモフの雪のなかに
ダイブする気持ちよさ
そして天を仰ぐと
「どの高さから雪になって降ってきてるのかな?」と
思いながら、降り続ける雪を見るのが好き
そしてとてつもなく寒い日の朝の
ダイヤモンドダスト
枯れた木々に霜が張り付いて
寒さで凍った幻想的な世界
私の汚れた心までも真っ白にしてくれないかな?
ってどこかで想うんだぁ
ここは天国ですか?って思えるほどの美しさ
けどね
『冬になったら』真っ先に思い出す記憶はどれも
切なくて悲しいの…
「◯◯が遊びにくるから、
おじいちゃん、早く退院しないとな!」
とクリスマス頃に言っていた
病院嫌いな祖父が亡くなったのはバレンタインデーの翌日だ
そして恐らく、
私を愛してくれた最初で最後の人とのすれ違いの記憶も
その人が癌だと知らされた記憶も
このきれいなきれいな「冬」なのだ…
私にはサンタさんは来なかった記憶も…
こんなに好きな冬の景色なのに
『冬になったら』
全部まとめて思い出してしまう…
だからね、
冬は好きだけど、嫌いなの
真っ白な世界に
私も早く行きたいって想ってしまうから
だからさ、
だれかこの私の切ない記憶を
明るい記憶に修正してくれないだろうか?
クリスマスなんか、お正月なんか…要らない
だって…
君はいつもいないんだもん
連絡すら出来ないんだもん
今年も「冬」が来ちゃった…
苦しいなぁ
11/18/2024, 9:53:33 AM