小絲さなこ

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「君に伝えないことの罪」



こんな時、どう声をかけたら良いのかわからない。

君の恋をずっと見守っていた。
どんな時も彼だけを見つめて、信じる君の表情すべてを、焼き付けるように、刻みつけるように。



もう永遠に彼に想いを告げることはできない。
言葉を交わすことさえも。

本当は知っていたんだ。
彼が君のことをどう思っていたのか。

今それを君に伝えたら、君は彼のことを永遠に想い続けてしまう気がする。


叶わない恋だとわかっている。
君が彼への想いを断ち切ったとしても、君は僕の想いを受け入れることはないだろう。


罪の意識は永遠に残る。
いつか君が彼への想いを断ち切る時が来たとしても。


絶対に言えない秘密を抱えて、彼のことを想い、涙を流す君を見つめ続ける。



────やるせない気持ち

8/24/2024, 3:43:32 PM