寂しいからスマホを開いた。
虚しいからスマホを閉じた。
脳裏をよぎるは幼馴染の笑み。
と、そのすぐ横で満面の笑みを浮かべる彼。
「私のほうが」と溢れる遺憾。
私のほうが先に出会ったのに、
私のほうが先に惚れたのに、
私のほうが先に追いついたのに、
あんなのを選ぶだなんて。
私のほうがずっと優秀だし、
私のほうがずっと落ち着きがあるし、
私のほうがずっと寄り添ってあげられるし、
幸せにしてやれる。
なのに、なんで。
『初デート!おそろいカチューシャでピース』
忘れられない、あなた方のメモリアル。
それと、
(初デートに遊園地?
決めたのはあいつね。
彼は本来インドアだし本好きだから、
静かなカフェとかお洒落な本屋のほうが
いいのに。
付き合うぐらいには仲良かったのに
そんなことも分かんないの?)
忘れられない、あなたへの未練。
5/10/2024, 9:48:12 AM