凍雨

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「私と君は同じ星を見ている」
僕はそれに頷いたあと一休みする。
「美しさとか、価値とか、そういったものを理解する。それを使って人生の豊かさとやらを一心に受けるため」
君はとても勉強熱心だ。などのそこら辺の言葉を伝えて彼女はすぐに照れくさそうに喜んで決まってこう言う。
「恋は盲目という奴だよ」
そして毎回、用法が若干引っかかる事も伝えておく。
僕も貴方も単純な人間である。

貴方はいつしか変わっていた。考え方も、勉強熱心な姿も。口数も減ってしまった。彼女はよく
「とんだ暗い星を見ていたようだ」
と言うようになった。
それを言う度貴方は空をぼんやり眺めていた。
それでも僕はやっぱり変われなかった。
ここで変わっていれば。ここで止めておけば。

貴方はおそらく死んだ。死んでしまった。
死因は知らされなかった。馬鹿な自分でもなぜ死因が告げられなかったのかが理解できる。頭をいくら叩けどやはり理解できてしまう。
...もし僕が原因なら.....そんな事は...........でも.....きっと......

貴方は天才だった。文武両道は勿論、交友関係も素晴らしく、誰もが羨む星だった。
そんな貴方に何が足りなかったのか?
僕の足りない頭では考えられない。...

[彼女が居なくなって、可哀想に。]
...遠くから声がする。違う。可哀想なのは僕じゃない。
真に可哀想なのは星になれなかった彼女の方だ。

(星になる)

価値を見失った彼女は星を見失い、いつしか美しさを求めなくなってしまい...いいえ。
星に成れぬことを悟り、''星''となっていった。


12/14/2025, 2:41:39 PM