命が燃え尽きるまで
あれからどれくらいが経っただろうか。
戦いが始まり、互いに消耗する一方なのにそれでも自陣のために命を捨てて相手を倒そうと潰れ合う。
鎧はボロボロ、盾も粉々になり槍と腰に備えた刀のみ。
もう受け止めることなんてできない。
ただ迫り来る敵を突き、切りつけ、命を刈り取る。
骨が折れようが手が無くなろうが目を潰されようが、
怯まず敵を倒すことだけに集中しろ。
少しでも死んだ仲間のために、殿のために...
与えられたこの命が燃え尽きるまで滾らせろ。
俺は殿の未来を繋ぐ殿の右腕だ。
前方の敵を見つけ、震える足で大地を蹴り斬りかかった。
語り部シルヴァ
9/14/2024, 2:56:27 PM