無音

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【112,お題:冬になったら】

冬になったら、またあなたに会えますか?

冷たく滑らかな氷のような白肌、冬の夜空を閉じ込めたような藍色の瞳

風になびく銀灰色の髪に、寒夜の猛吹雪のようなそれでいて

触ればたちまち溶けて消える雪の結晶のような淡く儚い雰囲気を纏った銀髪の乙女

私の心を拐うには十分すぎる美しさでした

あなたは、冬が終わればどこか遠い所に行ってしまうのだという

震え声で問う私に、あなたは答えた

「冬になったら、またあなたに会えますか」

「ええきっと、会えると思いますよ」

それっきり、あなたの姿を見ることはなかったけれど

冬になったらきっとまた会える

その言葉を信じ、私はこの場所であなたを待ち続けます

11/17/2023, 10:23:50 AM