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私が、小中高を過ごした街では、7月の下旬にお祭りが開催される。

毎年友達と行っていたのだが、特に思い出に残っているのは中学生の時だ。

学校の仲の良い友達と行くのだが、その目的は屋台だけではない。いや、屋台よりも学校外で学校の人と八合わせる瞬間が楽しいのだ。

お祭りにはたくさんの人が集まり、ワイワイガヤガヤ、文字通り「お祭り気分」の状態で、みんなが楽しんでいる。

その非現実的な空間で、学校の人と会うと、心の距離が縮まる気がするのだ。

学校では話しかけられない人とも、お祭りで遭遇したときには、話すことができる。

「あ、〇〇だ。やっほー!」
「おー、来てたんだ!」

小さな会話でも、凄く嬉しい気分になる。

可愛い同級生や先輩と合った時は、一段とテンションが上がる。

普段は制服の子が、私服や浴衣を着ていることも有り特別感が生まれる。

あわよくば、お祭りという非日常空間を借りて、もっと仲良くなれないかと想像したりした。

お祭りが終わる頃には、何だか寂しい気持ちになる。また、いつもの日常に戻るのかと。

私は男性だが、女性の方も共感してくれるだろう。

お祭りは、青春を作ってくれる。

ありがとう、お祭り。


7/28/2024, 1:11:28 PM