私はかつて自らのエゴのために別れたことがある。思いを寄せてくれた人と。
彼女の思いには、残念ながら応えることはできなかった。私がいなくなることは確かなことだったから。
それでも彼女は期待を抱いていた。しかし、それは簡単に破られる程度のものでしかなかった。
私が破り捨てなければならないものだったのだ。
別れ際にかけた言葉は傷心させるもの。傷口に塩を付けるようなものだったと思う。けれど、仕方なかった。
私のやり直しの計画。それを思い留めることはできなかったのだから。
今更、謝罪の言葉はいらないだろう。彼女はもう立派な大人になっているはず。
彼女と出会った場所はもう無い。サービスがすでに終わってしまっているから。ただ名称だけが片隅に遺っているだけ。
だからこそ、別々の道を歩んでいる。もう交わることが決して無い道を。
本当に今更だが、彼女の幸せを願っていよう。今の私にはそれしかできないのだからーー。
9/28/2024, 11:22:19 AM