あの星降る日、君に出会った。
腰まである、黒髪。艶艶と輝くその髪の毛は、いつも私を魅了させていた。世には、骨格ナチュラルといわれるであろう痩せこけた身体。肩幅があるというわけでもなかったが、痩せているせいで華奢なはずの君は、骨のようだった。
小さい頭は、整った顔のパーツを最大限に生かしていた。
大きな目に、ぱちぱちと目を瞑るたびに震える睫毛。
全てをひっくるめて、鈴のような声を発する君の喉は、美しくて、私のモノにしたかった。
だから、首を絞めた。
綺麗な君の顔が、少しずつ歪んでいくのをみて、私は口角が上がるほどの思いをした。
くるしい。やめて、と必死に私を訴えるその腕は、白くて細くて、かぶりついてみたい程だった。
少し時間が経った時、ようやく拘束が解けた。
ぐたりと寝そべる君に跨って、首についた私の手の跡を見つめる。これで、やっと私のモノにできた。このコはたまーに包帯やガーゼをつけていたし、きっと嫌なことも多かったんだよね。だから、私が解放してあげたんだ。
優しいよねー、うち。
あれから数日、せっかく君を手に入れたのに、まだ何か足りない。空いた手が、つながらないような感覚。
あれ、君を手に入れたと思っていたのに。
まだ、届かない。
君には、まだ届かない。
5/9/2025, 9:17:59 AM