XXXX年X月14日
11階建ての時計塔を登るのは流石に骨が折れた。昇降機が稼働していればどれほど楽だったろうか。電力供給など見込めない廃都では地道に階段を登るしかなく、登り切った頃には気力も体力も使い果たしていた。
暫く休息をとった後、鐘楼の周辺を探索する。やはりというべきか鐘楼のある階層に最近人が出入りした形跡はなく、時刻と連動して鐘楼を鳴らすための機械も通電していないようで起動する様子はなかった。
ならば、一体どうやってこれほど大きな鐘が鳴ったのだろうか。
8/14/2024, 9:14:53 AM