NoName

Open App

今日の心模様

「ごじょ、さっ、アンタも俺を、置いて……て」
夢を見た
それは
五条さんが死んでしまう夢
リアルな感覚で
血の鉄の匂いもリアルで
ドロドロとした
世界観だった
最近は五条さんが死ぬ夢しか見ない
おかしいんだ…

「お、千兎聖おはよー!」
「…はよ」
「最近隈すごいぞ?なんか悪いとこでもあるん?」
「や、別に大丈夫」
「そっかー、無理しないでね」
「ん、ありがと」

疲れたな
食欲も湧かなければ
睡眠もできない
昼休み中
おひさまで寝るか…?
日向ごっこ…

「おっはよー!グッドルッキングガイ五条悟先生だよー!!」
「おはよっす!」
「遅刻がすぎんのよ!バカ教師!」
「おはようございます」
「…………」
「ろ〜んか、ね、!だいじょぶそ?」
「………ん」
「眠い?」
「…………眠くないです」
「反応悪いよ?」
「……………悪くないです」
「……はい!今日は自習ねー!」
「よっ、しゃっ!」

「ろんか、医務室行こ…硝子に診てもらっ…て」
「スーー……スーー」
「あらら、部屋連れて行くからね」

そうして
部屋に入り
ベッドに横にならせる

「疲れたよね…僕より任務続きで」

頬を撫で
目元の隈に触れる



あ、や、だ
五条さん、
五条、さっ
死なないでっ
置いて行かないでっ
やだ


「ろんか…?」
「ごじょ、さっ、アンタも俺を……置いて…」
「……大丈夫だよ…ここに居る」
「っ…はあっ……はあっ……」
「ろんか…大丈夫、」
「五条さんは、…俺を置いて…行きますか?」
「…置いていくわけ無いじゃん……悪い夢見ないように、こうやって寝ようね」
「で、も…五条さん忙しい…んじゃ」
「大丈夫大丈夫…ほら、目瞑って」
「………」

心地いい
暖かくて
優しい
心臓の音
落ち着く

「…スーー、スーー」
「おやすみ…ろんか」

とても嬉しいような喜び
こんな心模様は暖色のある
ピンク、あるいは黄色だった



4/24/2023, 6:36:03 AM