その薄荷色の猫はある日突然やって来て、私の『心の片隅で』暮らし始めたのだ。
ふと自分の心を覗くとそこにいる猫、ほとんどいつも丸くなって眠っている一匹の薄荷色の、その様子を見ると。
あれぇ、いま私がキィキィと怒ったりメソメソと泣いたりしてたのはなんでだっけかなぁ……と急に毒気を抜かれたような感じになる。
本当になんでだろう、あの薄荷色を見つけただけで、呼吸がスウーッと胸の奥から鼻に抜けて、気持ちがとても楽になるのだから、不思議で……ああ、いま起きて、両前足をキューッと伸ばして伸びをしている。
出来たら、もうしばらくウチの子でいてくださいね──と、私はお願いをしてみる。
でも薄荷色の猫は一つ大きなあくびをしてまたくるりと丸くなるばかり、けれど片耳をピクッとこちらに向けてくれたから、たぶん、もうしばらくは大丈夫なんじゃないだろうか。
12/19/2025, 8:09:31 AM