目が覚めるとガリガリと壁に印を刻むのがすっかりルーティンとなってしまった。
そうでもしないと気が狂いそうになるからだ。
いや、自覚していないだけでとうに狂っているのかもしれない。
ここは地下室だろうか?
全く日光が差し込まない小部屋に私は監禁されている。
太陽の光がないせいで時間の感覚が喪失した私には、今が朝なのか昼なのか夜なのかもわからない。
四角い枠の中に印が七個並んだ。一応これで一週間としている。
ガリガリと今度は新しい枠を作るために壁を刻む。これで三つ目の枠になる。
また手製のカレンダーが増えてしまう。
新しいカレンダーが完成するのが先か──私が脱出できるのが先か──
テーマ【カレンダー】
9/11/2022, 1:12:15 PM