たーくん。

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たいようのひかりがまぶしいそら。
となりには、いもうとがブランコをこいでいる。
おやが、さいこんっていうのをして、ぼくたちはきょうだいになった。
「おにいちゃん!これからずっといっしょだよ!やくそくだよ!」
たいようのような、げんきいっぱいないもうと。
やくそくなんてしなくても、ぼくは、いもうとといっしょにいるつもりだった。

俺と妹は高校生になり、お互い異性として意識し始めた頃。
父さんと母さんは離婚することになった。
しょっちゅう喧嘩してたし、時間の問題だったかもしれない。
俺と妹は兄妹ではなくなり、一緒に住めなくなったが、高校は同じなので会うことは出来る。
休み時間に話したり、一緒に寄り道しながら帰ったりして、妹との高校生活を過ごす。
俺は妹を異性として、更に強く意識するようになった。

高校卒業後、俺はすぐに就職した。
二人で暮らしていけるように、ずっと一緒に居るために。
父さんとおばさんには反対されると思ったけど、俺達の関係に気づいていたらしい。
だから、すぐに認めてくれた。
「これからもずっと一緒だよ!約束だよ!」
太陽のような、元気いっぱいな彼女。
だけど、少しだけ不安げな曇り顔をしている。
「約束なんてしなくても、俺はずっと君のそばにいる。絶対に離れないから」
「うんっ!ありがとう!大好き!」
彼女の顔がパァっと明るくなり、快晴になる。
俺は彼女の笑顔を浴びて、自然と笑みが溢れていた。

6/4/2025, 3:11:10 AM