〟明日世界が終わるなら〟
"今から帰るね。"
その連絡を見た瞬間に
━突然の耳鳴り。━
異常な程の耳鳴りにその場に座り込む私。
酷い耳鳴りだ。
ピーッと響く耳鳴りの奥深くに何か他のものが聞こえる。
確かに聞き取った〝破滅〝の言葉。
気味が悪い。疲れすぎのようだ。
Pm.11:48
"遅くなった。待っててくれてありがとう。"
貴方が帰ってきた。
時刻を見れば11:49。
"もうすぐ日付が変わってしまうよ。"
なんて呟きながら口付けを交わした。
間もなくして00:00。
酷く揺れた私達の体。
酷い地響き。
状況が理解できない。何が起こっているのか。
誰も想像なんてしていなかった。
世界が この世が 破滅した。
貴方も私ももういない。
破滅の言葉を耳にした時。
あの時に
"明日世界が終わってしまう。"
そう気づいていればよかった。
愛する貴方が他の何者でもない"世界"に殺された。
許せない。私は世界を許さない。
"貴方と一緒に死ねたのなら幸せ。"
そんな綺麗事、私には言えない。思えない。
_明日世界が終わるなら私の手で貴方を。
そして貴方の走馬灯に私を。_
5/6/2024, 11:36:17 AM