触媒というのがあって、ある変化を起こさせるけどそれ自身は変化しない。核崩壊とか磁性体も、大きな作用を起こせば自身も崩壊するのに、触媒については、それが存在すれば変化は続くけど、触媒の方にはその反作用がなくそのままという不思議な存在。
すると触媒を自分で作りだすものも出てきて、これがタンパク質(でできた酵素)を作る核酸。酵素が反応する条件さえ整えば、その期間は酵素によってDNAが自己複製(replicate)されて増えていく。
すると環境さえ整えば、微生物は自己増殖し、植物はより良い条件を求めて成長したり種子を拡散したり、動物は生殖行動を繰り返す。さらにヒトでは環境まで操作するようになって、その成否に延々と焔えさかって悲喜こもごもしてる。
しかしDNAが自己複製しているレベルでは、これは条件さえ整えば自動的に続く反応なので、生命力みたいなもの(徐々に無機に戻ってしまう展開に抗う作用)があるならば、酵素の触媒作用とそれに必要となる条件とが、その基本になるんだけど、むしろそれは、この環境で自己複製するための酵素の組み合わせが作れるようなDNAがたまたまできちゃったことの結果なので、つまりはDNAが複製ミスを繰り返したってことだから、そこには意思も欲動もなく、気の遠くなるような誤作動の繰り返ししかなかったはず。
すると、あまりキチっとした反応ではなく、むしろ変化を容れながらも自己複製していくという程良い不安定さこそがキモなのかな。
しかし、最初の核酸みたいなものって、それでもすっごく手が込んでるんだけど、自然に出来上がってきたのかね。
少なくとも地球上の生物に関しては、最初に核酸みたいなのを作って置いてった存在があった方が自然なような気もするし、その存在は全知全能で偉大な神とかいうよりは、ピペットマンとかが似合いそうな気がする。
10/27/2025, 10:12:05 AM