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 私が今生きているのはあゆみのおかげです。あゆみがいなければ、私はとうに死んでいました……と「遺書」に書き写す午前二時。使い古した汚れている勉強机の上で書きたい事を文字が汚い事をわかっていてひたすらに書いていった。文法もぐちゃぐちゃの、まるで人に読ませる気がないような字。これが遺書だと言うのなら、空白の原稿用紙を「反省文だ」と言っても通されるだろう。

「……わたしは…あゆみによっていかされ…あゆみによってころされます…わたしが…しぬのもいきるのも…あゆみのおもうがままに、」

 小学生が文を書く時のように、書いている文章を丸々朗読しながら書く。鉛筆をぎり、と力強く握り締め、押し込んでいく程の強さで感情のままに文を書き記していく。何故、私が生きているのはあゆみのお陰なのに遺書を書いているのか って?

 それは、あゆみを殺す為に生きてるからだよ。

6/20/2023, 10:29:48 AM