雨音が心に染み入る時がある。
たとえば、誰かとお別れした後。
一緒に楽しく遊んで、お別れの時が来て、駅前で手を振って、離れてゆく電車を見送って。
そんなサヨナラの後の帰り道、柔らかい雨が降り注げば、きっとそれは心に染み渡る。
私にも、そんな経験がある。
雨は時に優しくて、時に冷たくて、時に痛い。
照りつける日差しより優しい雨。
肌を濡らし、心に染み入ってくる。
何故だろう、哀しい場面のはずなのに、世界に祝福されてる気がするのは。
きっと、自然の営みに、ほんの少しでも触れ合い混じり合うことが出来るから、なのかもしれない。
冷たく激しい雨に打たれても、きっといつかは乾くから、人生はいつだってやり直せるんだな。
すべてを洗い流して、新しい自分になって。
…まあ、そんなカッコ良くはいかないけど、柔らかい雨の音は、間違いなくリラックスを感じさせてくれるし、その香りには郷愁を覚える。
私の人生にとって、必要不可欠なものなんだ。
だから、天気予報に振り回されたりしない。
サイコロの目を見るように、何が出るかなのワクワク感で、朝を迎える。
11/6/2024, 1:20:24 PM