ほむら

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ある日の真夜中、私は目を覚ました。そのまま眠れなくて、私はベッドから体を起こした。すると、隣に寝ていたはずの彼の姿がなく、寝室のドアが空いていた。彼も起きているのかな…と思い廊下に出ると、リビングの電気がついていた。そっと覗いてみると、彼はソファに座って本を読んでいた。

「あなたも眠れないの…?」
「はい、目が冴えてしまって…貴方もですか?」

私が声をかけると、彼はすぐに本から私に視線を移した。眠れないことに困っているようにも、夜更かしすることにワクワクしているようにも見える表情をした彼はソファの隣を空けた。

「うん…せっかくだし、隣座ってもいいかな?」
「えぇ、少しお話しましょうか」

彼が快諾してくれたので、お言葉に甘えて私は彼の隣に座った。彼は私の肩に手を回して抱き寄せながら微笑んだ。そこから他愛のない話をしていたら、時計の長針が一周していた。

「いっその事、朝まで起きちゃおうか。明日休みだし、ゆっくりできるでしょう?」
「いいですね、それでは俺はコーヒー淹れてきますね」

それからも、コーヒーを飲みながらずっと話し続け、日が昇り始めて空が薄紫色に染まるのを見るまで起きていた。

テーマ「真夜中」

5/17/2024, 11:04:02 AM