まるで天使。
真っ白いシーツの上、波打ち広がる君の髪が、朝日を浴びてキラキラと輝いていた。
長い睫毛、スッと伸びた鼻梁、静かな寝息、思わず溜め息が漏れる。
かわいい、うつくしい、マジ天使。
サイドテーブルに置かれた君のスマホのアラームを解除しておく。よし、邪魔者は消えた。
こんな機会は滅多にないので、気持ち良さそうに眠る君をスマホのカメラで撮りまくった。
火傷しそうなほどにスマホが熱をもつが気にしない、それ程貴重な君の寝顔。
耐えろ、我がスマホよっ。
まだまだ起きる気配のない君のすぐ側。
ベッドに腰掛けながら、たった今撮った画像をホクホク顔で見る。
ああ、もう、たまらない。
変な声が出そうになるのを堪えていたら、いきなりガバッと上掛けが跳ね上がった。
突然の事に驚く前に、グイと力強く抱き寄せられその上に上掛けが覆い被さり。
薄暗い中、寝起きで不機嫌そうな君の目とかち合った。
……もしかして、起きてました?
恐る恐る聞けば、君は少しだけ口角を上げて頷いた。
テーマ「時を告げる」
9/6/2023, 3:47:55 PM