【光と闇の狭間で】
天は泣き、地は仰ぐ。少女は一人泣いていた。
神よ。これが罰か。怒りの津波に我らを落とし、
悪魔よ。これが罪か。共に神への哀しみを晴らすため。
神よ。父よ。我らは無条件に貴方を愛するのに、
貴方は我らに罰を与えてばかりだという。
祝福など何処にもない。貴方は独善でしかない。
影に身を包み、堕天使と踊ろうにも、
黒く染まったその翼が再び羽ばたくことはない。
これが、諦めることでしか成し得なかった世界がこの末路だと言うのなら、
何処までも人のまま、愚かに隠れて祈ろう。
神も、悪魔もできない我ら人間だけの贖いを。
善にも、悪にもなれない不完全なままの存在でいよう。
いつか我らの時代が訪れる。孤独な楽園を築こう。
触れることも、消えることもない。
光と闇の狭間で。
12/3/2024, 6:53:27 AM