モンシロチョウ
菜の花畑を舞っていた。
ユラユラと。
おばあちゃんと女の子が椅子を並べて座っていた。
女の子が駆けてくる。
逃げなければヤバいのかも知れない。
けれど、もう少し菜の花畑を待っていたくて
まだ、ちょっと足の遅そうな小さな女の子になら掴まらないだろうと、菜の花の黄色い花弁にしがみつきながら食事をとっていた。
女の子はそっと私の羽をつかんだ。
あっ、しまった掴まった。
女の子は私の顔をまじまじと見つめた。
「お願いします、離してください」
私は女の子の目を精一杯見つめた。
すると、女の子は。
「気持ち悪い、チョウチョの目ってブツブツいっぱいあって気持ち悪い」そういって振り回すように離された…。
「酷いわ、私は蝶よ!気持ち悪いだなんて」
「勝手に掴まえて、振り回した挙げ句に」
私は腹立ち紛れに、女の子の顔めがけ羽ばたいてやって、白い鱗粉かけてやった。
女の子は、怖がって逃げて行った。
私は、また菜の花畑を自由に飛んでいた…という夢を見た。
狐狗狸さんで前世はモンシロチョウと出た日の夢だった。
2024年5月10日
心幸
5/10/2024, 4:13:26 PM