NoName

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♯sweet memories


 チョコレートを口に含むたびに思い出す。
 レシピとにらめっこしながらブラウニーを作り、勇気を振り絞ってあなたに送って――受け取ってもらえた、安堵にも似た歓びを。
 結局、少しのすれ違いから、私たちは別々の道を歩むことになってしまったけれど、それでも舌の上でふんわりと溶けるチョコレートの甘さが、つい私の口元を綻ばせてしまうのです。

5/2/2025, 1:18:57 PM