あなたの瞳を見つめて、私の言葉があなたを射貫けるように、まっすぐに気持ちを込めて放つ。
驚いた顔をしたあなたは、そして、
続きを書こうとした手が、私の名を呼ぶあなたの声に止められた。
返事をして振り返れば、柔らかく微笑むあなたが立っている。
「ちょっと出掛けない?」
少し逸らされた目線が、カレンダーに大きくつけられた丸、一年記念日である今日の数字をとらえた。
「うん」
隣に置いてあった鞄を持って、書きかけの日記を閉じる。
「途中だった?」
申し訳なさそうに眉をひそめるあなたに、いいの、と笑ってみせた。
そして、
10/30/2025, 1:53:12 PM