Frieden

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「1件のLINE」-Kクラスシナリオみたいなやつ-

……はぁ。またか。
いや、でも、いい加減なんとかしないと。

「おはようニンゲンくん!!!……おや、今日は元気がないねえ!!!どうしたんだい???ボクが可愛すぎて苦しいとか???やだぁニンゲンくんったら!!!」

全然違う。
「そんなに怒らなくてもいいじゃないか!!!冗談に決まっているだろう?!!」

「……で、どんなお悩みがあるんだい???」
あんたに言ったって仕方ないだろ。

「いいや!!!何か解決策があるかもしれないだろう?!!ほらほら、ちゃんと言いたまえ!!!」

言葉にするのも不愉快だから、自分はとりあえず1件のLINEを見せた。
「ふむふむ……。何だいこれは?」

「キミ、定期的にお金を強請られているのかい……?」
「なっ、なんでこんなことを教えてくれなかったんだ?!!というかこのLINEを送ってきたのは誰なんだい?!!」

困ってるのは確かだけど、こんなことあんたに言いたくなくて。変な心配かけたくなかったんだ。それから、それを送ってきたのは自分の下に生まれたきょうだいでさ。

「キミにもきょうだいがいるのか……。初耳なのだが!!!」
「それはともかく!!!そいつはどこにいるんだね?!!」
知らない。というか、家族全員バラバラだから分からん。

「まあいい。ボクにいいアイデアがある。」
「……と、その前に……あ、あった!」

何探してるんだ?
「キミが床に落とした髪の毛だよ!!!」
は?……何に使うんだよ。呪いでもかけるのか?

「違うって!!!ボク独自のデータベースでキミの家族のDNAを特定してついでに居住地も割り出そうと思ってね!!!」
……怖っ!味方なのにめちゃめちゃ怖っ!!

「何も怖がることはないじゃないか!!!……できたよ!!!」
そして速っ……!

ってか、なんであいつの住所なんか知りたいんだよ。
「なんとなく!……ふふふ。」

「とにかく!!!全〜部ボクに任せたまえ!!!」
……一応聞くけど、何するつもりなんだ?

「そうだねぇ……ボクも一応確認するが、キミのきょうだいはお金持ちになりたいんだよね?」
多分?そうだと思う。

「なら問題なかろう!!!ボクはねぇ、キミのきょうだいがどこにいっても世界がひっくり返ってしまうほどの『お金持ち』になれるお手伝いをするつもりなのだよ!!!」

……は??
「まあキミはそこで見ているといい!!!」
「レターパッ⚪︎プラスとボクのポケットマネーを少々……。」

ブツブツと呟いたあと、突然パン、と手を鳴らした。
「はい!!!これでよし!!!」

「それじゃあ、キミはボクの研究所に引っ越す準備をしたまえ!!!これから政治経済が大混乱だよ!!!」
は???

もう少しでちょうど契約が切れるので、そのあと住まいを引き払ってこいつの研究所に住むことになった。

その後、程なくして地球規模の経済的混乱が起こっているというニュースが流れた。牛乳一本が200億円、バゲットは5000億ユーロ、土地を買うとなったら800京ドル。

こんなに各国の通貨が発行されるはずがないのに、ありえない量の紙幣と貨幣が突然流通し始めた。原因は不明だとのことだ。

……お前、何したんだよ……?!
「ん???ボクはキミのきょうだいを『お金持ち』にしただけさ!!!」

「お金があればなんだって手に入るからねえ!!!ハハハ!!!」

ボクのポケットマネーを色んな国の通貨に変えて、ニンゲンくんのきょうだいにレタ⚪︎パックプラスで送りつけたんだよ!
そうしたら大層喜ぶだろうと思ってね!

だが、不思議なことに経済が大変なことになったようだ!
一体全体、どうしてだろうねえ???

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これは「もしボクに倫理観がなかったら〜」っていう世界線で起こったかもしれないし起こらなかったかもしれないことだよ!!!恐ろしいねえ!!!

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……私のところにはほとんどLINEが来ないというか公式アカウントがほとんどなので、誰かからの「1件のLINE」すらうらやましい話なんですよね……。

というわけで、この気持ちで一回世界を大混乱させようと思ったのでこんな意味のわからぬ文章を書いてみました。
意味のわからぬ文章を読んで頂きありがとうございました!

7/12/2024, 10:09:45 AM