中村

Open App

私の友達は、もしかしたら私のこと友達だと思ってないかもしれない。

元々は職場の同僚で、リモートワークだから顔も見たことがなかったし、仕事ができない私は彼女にとって良い存在とはいえなかっただろう。

しかし、猫好きという共通の一面から、個別でやり取りするようになり、私用の連絡先を交換し、ついには休日飲みに行ったり、遊びに行くような関係になった。

未だに彼女は私のことを苗字で呼ぶ。
私は彼女を名前で呼ぶようになった。

距離感間違えてないかな、実は失礼を重ねていないだろうか、会うたびに少しずつ懸念は増えていく。

彼女はもしかしたら私のことは友達だと思ってないかもしれない。
昨日まで、そんな心配を抱えながら過ごしていた。

でも昨日、彼女は素面でこう言った。

「最近、こうして休日を一緒に過ごしたいと思える友達ができたから嬉しい」

ついに友達と認められた気がした。
私も嬉しい。

気恥ずかしいけど、にやける口元が抑えられなかった。

10/25/2022, 2:19:26 PM