闇が無ければ光の強さ、眩しさ、あたたかさを知ることはなく、光が無ければ闇の濃さ、穏やかさ、冷たさを知ることはないだろう。光しか無い世界の苛烈さも、闇しか無い世界の寂しさも、どちらも人には耐え難いものだから、人はそのどちらも求め、どちらも遮ろうとするのかもしれない。一つだけ光源のある部屋で眠る時の、あの安心感はきっとそんな、根源的な恐れから来るものだと思う。「なにぶつぶつ言ってるの、早く寝なさい」「はぁい」END「光と闇の狭間で」
12/2/2023, 11:11:50 PM