宮平和実

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「愛情」

 親からの愛情をたくさんもらった子供の頃。
 色々な事があったけれど今となっては、良き思い出になっている。
 今では、私が親となり子育てをしている。
 子供には、たくさんの愛情をあげたいと私は思っている。

 私達、家族が暮らしている家には、庭がある。
 私の子供は、最近、庭の花壇の花を眺めるのが日課になっている。
「お母さんー!見て!花が咲いたよ!」
 庭の方から子供が私を呼ぶ声がした。
 キッチンで食器を洗い終えて、すぐに私は、庭の方に向かった。 
 私が庭を見ると、子供が目をキラキラと輝かせながら、花壇に咲いた花を見ていた。
「わぁ!咲いたね!」
 私は、咲いた花を見て嬉しくなった。
「うん!花がしおれていたから咲かないかもって思っていたけど、咲いたよ!」
「そうだね。きっと、貴方が愛情を持って水やりをしていたから咲いたんだよ」 
「愛情か」
 子供は言った。 
「そう。花が咲くといいなって言いながら、水やりをしていたでしょう?」  
 私がそう言うと、子供は、
「なんで知っているの?口に出ていたんだね。恥ずかしい」と言いながら顔を赤らめた。
 フフッと私は笑った。
「もう!笑わないでよー!」
 子供は、そう言って恥ずかしそうにしていた。
 愛情にも様々な種類があるとは思うが、子供が花を育てる事で、少しは、愛情を学ぶ事が出来たのかなと私は思う。
 私がそう思っていると、庭の花壇を見ながら、子供が何か悩んでいる様子だ。
「お母さん、花が1種類だとさみしいと思うから、花の種類を増やして花壇に植えてもいいかな?」
「いいよ!私も少しさみしいなと思っていたから」
 早速、ホームセンターに行き、子供が花壇に植える花を数種類選び、購入した。
 帰宅して、子供と私で、庭の花壇に購入した花を植えた。
「花を植えるの、楽しかった!植えた花達、咲くといいなぁ」
 花を植え終えて、子供は嬉しそうに言った。
「そうだね!私も楽しかったよ。咲くといいね!」
 私は言った。
「うん!」
 子供は頷いた。

 少し時が経ち、今では、庭の花壇に色とりどりの数種類の花が咲いている。
 今日も子供は、庭の花壇の花達を眺めていた。
 

11/27/2024, 12:59:08 PM