すず

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乱れた瞳孔。そこから溢れる大粒の雫は一体どんな味がするのだろう。やはり塩っけが聞いているのだろうか。もしかしたらほろ苦い味が広がるかもしれない。
想像するだけで鼓動はたかなり、思わず唾を飲み込む。
その瞳に映し出された僕らは数多の色彩が混じり合い、慰め合い、そして真っ黒に染った。
頬に垂れる雫はただただ乱反射し、モアサナイトの如く絢爛に輝き夜の街に熔けていく。
それがまた、美しいのなんのと脳を焼きつける。
だからまた、その時が来るまで僕らは待ち続ける。
今日もまた、涙を流すのだ。

3/29/2025, 6:36:41 PM