フグ田ナマガツオ

Open App

人の感情は不条理なもので、どれだけの理論の壁があろうと、長期的なプランの元重ねた蓄積がどれほどあろうと、それらを一瞬で覆す。
ひとめで惹かれて、ふためで惚れた。
衝動の赴くままに話しかけ、3言目にはもう告白していた。
その時、交際は断られたのだが、友だちからと約束を取り付け、4度目のデートで付き合うことになった。
彼女がいたのは旅行先の福岡だったので、デートはいつも土曜と日曜。
月曜朝の便で東京に帰って、仕事に向かっていた。

いつしか煩わしくなって、5年勤めた出版社を辞めて、福岡に住み始めた。
その時できた子どもが今年で6歳。
小学1年生になる。

この子には無限の可能性がある。
人生、苦労することもあるかもしれないけれど、
周りの人への愛を持って、調和を大事に、充実した人生を送って欲しいと願って妻と名前をつけた。

名前は平田愛和。
読み方はひらたあぶあんどぴーす。
我ながら素敵な名前をつけたものだ。

3/19/2023, 9:29:11 AM