「やぁやぁ真人(まひと)クン~✋」
手を上げて軽く走ってきたのは少し疲れた顔をした陽太(ひなた)だ。
「なんでこっち来たんだよ」
「いやぁーちょっと疲れたから休憩がてらに」
ぼけっと立っていた真人の隣に当たり前の様に立った。
「でもすぐあっち行けるよな」
「真人もきっと行けるよ」
「俺は元から居るから戻れないんだよ」
「えー悲しい😢」
「まぁ俺の分まで頑張ってくれよ」
そう言って軽く笑うと陽太は「よっしゃ陽太クンいっちょやったるで~」と軽く肩を回した。
「あ、来た」
「はい、いってらー」
陽太は味方からボールを受け取る。
「佐々木ぃ!!食らえッッ!!!」
振り上げられた腕を勢いよく振り下ろすと、とんでもない速さで佐々木に向かってボールが飛んで行った。
「ギャアッ!!!」
バゴンッと音を立てて佐々木の肩にボールが当たった。
「いってぇ!次俺陽太当てるから!!」
「当てれるものなら当ててみな!!」
じゃあ、また!と陽太は真人に手を振る。
「真人も頑張ってこっち来てね!!」
「だーかーらー俺元々外野だから戻れないって!」
話聞けよ!と戻る陽太の背中に向かって言い放った。
お題 「束の間の休息」
出演 真人 陽太
10/9/2024, 9:01:20 AM