紫水

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今日も私は歩いていた。真っ白い道のその先に何があるのか知りたいから。
ちょうど歩き始めて一時間ちょっと経ったとき、
小さな小屋の様なものが見えた。
そのまままっすぐ歩いて行くとその小屋は小綺麗な
見た目をしており、のれんに営業中と書いてあった
もう3日も誰とも会っていなかったし人恋しさから
入ってみることにした。
少しの期待を胸にいざ、入店。
カラン、カラン 
久しく耳にしていなかった音を聞き安心感を感じていたら、いらっしゃいませと奇麗な声が聴こえた。それに続けて何かお探しでしょうか。と問いを投げかけられた。
無意識の内に店を見回してしまっていたのだろう。
それに返すように、長く人に会っていなかったものですから気になってしまってと言うとそうですか。
と随分と素っ気無い反応をされたが、きっと悪い人では無いんだろう。多分。
店は雑多に物が置かれていて、どれもこれも関係ない物だったが、みんな不思議と漂う雰囲気は同じに思えた。
ここはなんのお店なんですか?さっきの声の主に問うとしがない雑貨屋ですよ。と返ってきた。
今だに声の主がどこにいるかは分らないが何故か惹き込まれる様なこの店の独特の雰囲気はこの人から発せられていると思う程だ。というかそうなんだろう。
あまり長く居ても、ということで少し惜しいが必要なものを買い出ていく事にした。幸い品揃えがよく
食料なども合った。こんな何もない所にどうしてあるのか分らない程良い店だった、そしてまた真っ白い道を歩き出した。
「雪」

1/8/2023, 3:46:51 AM