二ヶ月前のカレンダーがかかっている、なんてよくあることだ。
おしゃれだからと買ったウッドブロックカレンダーはただの置物になった。
カレンダーアプリもおしゃれな手帳もいつからかまっしろ。
かろうじて仕事の予定が書かれている。
君の手帳を見せてもらった。
カラフルなペンでかかれた丸っこいイラストやかわいい字。
面白い形の付せん、インクのにじんだスタンプ。
カレンダーは上から下までびっしり。
君がよく持っている太い筆箱には、ほぼ手帳専用の文具が詰まっている。
よくやるよなあ。
君はピンクのペンと、ピンクっぽい赤のペンを選び、日曜日を埋めていく。
私とのちょっとした予定。
ハートのスタンプを句点のように打って、「楽しみですね」と私に笑いかける。
私は、なぜかせかされるように、自分の手帳を取り出すと、黒いボールペンで予定を書いた。
私の手帳に手を添えた君は、ピンクのペンで描き入れる。
ウインクする君の似顔絵だった。
題:カレンダー
9/11/2024, 1:13:23 PM