あれ、、ここは、、どこ、
目の前がとってもぼやけていて
何かが覆いかぶさっていてあまり動けないや
「生存者発見!」
数人の大人たちが僕を見つけてくれた
彼らは上に乗っていた物を取り除いてくれた
開放され周りを見渡すとそこには地獄が待っていた
空は暗闇と煙に包まれて
建物が轟々と燃え
人々は原型をとどめないほど焼けただれ
うめき声が何度も何度もこだまし続けていた
「お母さん、、お母さんはどこいったの??」
瓦礫の散らばる地面を素足で駆けて
色んな場所を見て回ったが
どこもかしこもうめき声と包帯の巻かれた人だらけ
「僕は、、孤独、、、なのかな、、、」
目から大量の涙が降り注いだ
すぐに蒸発しちゃってあとも残らない
僕の涙を求めて人がよってきた
「みずを、、みずを、くれぇ、、」
すると突然空から黒い雨が降ってきた
彼らは口を上に向けて雨を飲んでいた
あれ?いつもと香りが違う、、
なんだか嗅いだことのない変な匂いだ
ああ、何気ない日常は一夜にして壊されたのか
家も空も涙も雨もそして人間も
僕は目の前が真っ暗になった
(雨の香り、涙の跡)
6/20/2025, 5:17:51 AM