貴方は藍でも朱でもない。
切り開いた臓物は赤黒いし、骨は真白。
人は元々に美しい色合いを持たない。
自ら纏い、名乗ることで初めて色を持つ。
貴方の本当の色はなに?
存在しない色彩に、私は囚われて。
ずっとずっと膚を染めるときを心待ちに。
/ 好きな色
「私色に染める」「貴方色に染めて」なんてこれほど陳腐な言葉はないだろう。貴方には貴方の色がある。長い年月をかけてじわりと染み込んだその色はそのものが美しい。他者の色彩の上書きは淀んだ色を産む。私の世界は、私で決める。
6/21/2024, 3:32:58 PM