"雪原の先へ"
私はぷかぷかと浮かぶ体を宇宙に預けていた。
私がここに投げ出されて1万年経っただろうか。
何故こんなことになったのかは覚えてないし、これからどうするべきかなんて何も知らない。
きっと考えても答えは出ない。不思議と後悔はしていないけれど
いつか、星を全て数えてみようじゃないかと意気揚々と数え始めたことがあったが、生憎どれも似たようなものばかりで、どれを数えてどれを数えていないのかわからなくなってしまった。
今度の暇つぶしは何をしようと考えていると、ぼふっと頭に何かがぶつかる。
考える間もなく首、背中、お尻、足とどんどん懐かしい感覚が私の体を覆った。
どこかの星に辿り着いたらしい。
星の表面はふわふわとしている。
手をついて押してみると硬くなって、冷たくなった。
咄嗟に手を離して、赤くなった手を温める。辺りを見渡してみると、木がいくつかまばらに立っているだけで、それ以外は何もない。
地平線は丸みを帯びていて、そんなに大きい星ではないことがわかる。
では、この星を一周してみようじゃないか。
一周どれほどかかるのか、生命体は存在するのか、木は何本生えているのか、この星が行き着く先はどこなのか、全て知り尽くしてやろう。
立ち上がると懐かしい感覚にくらくらする。
高鳴る鼓動と、はやる気持ちを抑えながら歩き始める。
この雪原の先へは、どこへ繋がっていようか。
12/8/2025, 10:48:45 AM