何をするにも僕らはいつも2人だった。
双子でもましてや家族でもないけど双子のようであり家族みたいなものだった。
僕らの関係は近所の子供。僕が1人で遊んでいるとき君は親子で楽しそうに手を繋ぎながら散歩していた。
羨ましかった。
そこから僕は君に興味を持った。偶然君もいつも外で遊んでいる僕に興味を持ったようだった、羨ましかったんだって。
僕らはそこから始まった。
君が大事そうに繋いでた母親の手は前までの近くの公園まででなく隣の僕の家までという君の母がつながなくても大丈夫と思える時間に変わってしまった。
僕はずっとお母さんが帰ってくるまで家で待ってなきゃいけない。外に出ても怒られないし、お母さんが新しい人とうまくいけばまた腕にあざができることもなくなる。きっと僕がいなくなっても気づかないだろう。
君は1人の時間が欲しかったんだ。
確かに今思えば前僕が羨ましいと思った時も君は外で遊んでいる僕を不思議そうに見つめていた。
そんなに1人で遊ぶのが珍しいのか、はたまた腕にある大きな痣を見て驚いたのか。愛しているで表していいかと思うほどの愛。愛に罪なんかない。つまり罪になる愛は愛なんかじゃない。頭のいい君たちなら僕の言いたいことわかるだろ?
普通なんかわからないけど君も僕の親も普通じゃない。
そうやって理解しあって僕が学校に行けないから学校や塾習い事でいっぱいの1日を送る君がスケジュールを調整して貴重な休みを使い馬鹿な僕に教えてくれた。
学校なんか行けないけど先生?よりも君は教え方は絶対上手いと思った。
偶然生まれた日が一緒で似たもの同士の僕ら、唯一正反対の愛だけが特別であり2人にとっては邪魔でしかなかった。
ある日もう終わりにしたい言わんばかりの今までに見たことくらい疲れ切った顔で君の目は僕に訴えかける。
2人とも同じ思いだった。お互いの首に手をかけゆっくりと力を込める。
それすら救いの手と思うほどふたりはバカで狂っていた。
8/30/2025, 3:45:20 PM