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病める時も健やかなる時も、
あと一回遅刻すれば単位がもらえないとわかった時も、
バイト先の常連のおばあちゃんが、いつもありがとうと声をかけてくれた時も、
私の脳は広大な知識ネットワークの中で君という概念をピンポイントで活性化する。

そうなれば、
君がそこにいないことなんてお構い無しに、
私の指は君の手の平を感じるし、
私の耳は君の低音にくすぐったく撫でられる。

また今日も、身体中のそこかしこで強烈なシナプス結合と電気信号による混乱の伝達が行われていたんだよ。

どのぐらい強烈か?

それはもう、愛用のジェットストリーム(=ボールペン、最高の書き心地)をつい落としてしまうぐらいには強烈だった。

君からすれば知識ネットワーク上の活性化も、
シナプス結合による情報伝達も、
単なる身体的メカニズムの一つに過ぎないのかもしれない。
布団の中で寝返りを繰り返すあの「悶々」も、
電話越しの君の声への「慕情(人目をはばからずに言えば、とろけそうなほどに愛おしく思うという意味で私は溶解的恋慕と呼ぶこともある。参考までに)」も、
君にとっては体内のホルモンバランス云々の変化による至極当たり前な現象なのかもしれない。

たしかにね、一理あるよ。その論理は。
人間の体内の変化が先行し、その変化に意味付けを行う形で感情が生起する。
つまり、悲しいから泣くのではなくて、泣くから悲しいのだっていう立場だね。

でもね、私はこうも思うんだ。
もし、君が私にとって本当にどうでもいい存在であるならば、
そもそも体内のメカニズムに変化は生じないんじゃないかって。
私にとって何かしらヒットする部分が君には備わってるから、君を思うと身体の変化が起こる。
伝わるかな。よくわからんって感じだったら、返信の手紙でそう書いてもらえると嬉しい。
君がいつも、君の考えや感覚を丁寧に説明してくれるみたいに、私も君にできる限り「私」を正確に伝えられるように頑張りたいんだ。

少し長くなってしまったかもしれない。
忙しい中、ここまで読んでくれてありがとう。
じゃあ、また。


そら


追伸
日本ではインフルエンザが流行ってます。
そちらはどうですか?
どうか体調には気をつけてね。



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六分の1の重さになるって聞いたから、
重量級の愛を詰め込んだ。
何事もなくあなたのもとへ届きますように。






1/15/2025, 1:19:37 PM