カーテンの先が風で動くその度に私はぼんやりとそれを見た。カーテンの向こうに人影が見えたような気がした。でもここには何もないのだ。空を写す大きな鏡しかないのだ。自分でもわかっている。私の心は、10年もの月を過ごしているのに何もないことは、心はもうウユニの水と塩ほどしか残っていないのだ。カーテンがある窓は私がただ作り出しただけのハリボテに過ぎないのだから
10/12/2024, 3:06:38 PM