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一輪の花に
僕は恋をしていた

僕は彼女に水や肥料をあげ

雑草を引っこ抜いたり害虫駆除をした

雨の日には傘をさして

風の日には棒を支えにして

日光が強い日には

日傘をさした

ある寒い日の朝
彼女は

霜にやられて
しおれてしまっていた

僕は突如として
彼女を失った

悲しみに明け暮れて

僕は彼女の居た

土の上に立つと

ふと

うつらうつら
眠気が襲った

気が付くと
僕は大木になっていた

僕の身体に鳥が留まり
羽を休めた

僕は木陰となり
僕の元に暮らす花や草たちを

日光から守った

僕は幸せを感じていた

ある日

人間がやって来て

僕の身体を

真っ二つにした

僕の一部は

家の柱に使われた

切り株となった僕は

徐々に歳を経ながらも

子供が出来た

そして僕は

深い眠りについた

2/24/2025, 11:14:11 AM