かっぱえびせん

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人は、時折、誰にも気づかれず崩れていく。
静かに、丁寧に、誰にも見えぬ場所で壊れていく。

僕はその背中を見ていた。
見て、何も言わず、ただ小さな缶コーヒーを手渡した。

その人は少し驚いた顔をして、そして、うっすらと笑った。

僕はそれを「救い」とは呼ばない。
たぶん、それはもっと些細で、
声もなく、ただそこに在るだけのもの。

そっと包み込むように、
孤独と孤独が、隣り合っていただけだ。

そっと包み込んで

5/23/2025, 4:34:22 PM