NoName

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青く、深く、
世界が眠る場所で
ぼくは君を、見つけた。

波は声をなくし
光は色を忘れて
それでも君の瞳だけが
青の奥に、揺れていた。

誰も触れられない深さで
誰も届かない静けさで
ふたりだけ、息をする。

言葉は落ちて、泡になる。
想いは沈んで、歌になる。

君が手をのばすたびに
ぼくの鼓動は
遠い光のように
揺れて消える。

青く、深く、
それは
さよならさえも
響かない場所。

6/30/2025, 8:24:33 AM